◆・・・8章:真夜中の訪問者

「・・・こんなに凄いとは・・正直思わなかった・・」
『ボクもだよ・・兄さん・・・;』
に見送られて辿り着いた地下室には、とんでもない量の資料が山積みになっていた。
所々に見覚えのある機械がある。きっと機械鎧の製作器具なのだろう。
「・・まっ、とりあえず片っ端から読みあさらせてもらうか!」
『そうだね!じゃあボクはこっち・・・』
二人は資料のあさり読みに取りかかった。

「母さん・・・魚、焦げてるんじゃ・・・・・(汗」
「アラ!ほんとだ!もう、ちゃんってばぁ〜」
「いや・・;母さんが焼いてたんだけど・・・(汗」
どうやら調理場では、の母と料理の死闘が続いていた。
「どうして私が居ないときは作れるのに、居るときに限って失敗するかなぁ・・」
ハァ、と溜息をつきながら、一生懸命料理を作る
・・・まさかこの娘がこんな得意料理を持っていたとは・・・

エドワードは知る由もなかったのだった。

「ハイ!食べてねー♪」
「・・・コレは何ですか・・サン・・・(汗」
「牛乳粥・・・・!?ですよ!」
『に、兄さん・・頑張って!!』
机の前でダラダラ汗を流しながら固まるエドに疑問をもったママが声をかける。
「もしかして・・牛乳嫌い?
ズガーンと何故かショックを受ける
「何ですって!?牛乳嫌いで身長が伸びるとでも思ってるの!?自惚れてんじゃないわよ!」
、逆上。
「・・・・・だって・・・嫌い・・なんだもん!」
「食えぃ!」
『にっ兄さん!食べなよ!いつまでたっても大きくなれないよ!!』
「誰が救いようのないウルトラミラクルハイパーどチビかぁー!!」
『言ってないよ!兄さん!!』
「アラー残念ねー、牛乳料理はの得意料理なのにねー」
『へぇー、料理上手なんだねー』
「一応女の子だからねvアルもその身体が治ったら作ってあげる!!」
『わぁ!有り難うー!』
「・・で、エド!私決めたから!!」
「何・・?」
「エドが牛乳飲めるようになるまで、牛乳料理を作り続けてやる!」
「じゃあお前、一生作り続けないと・・・;」
うっさい!とエドを殴る
は牛乳のこととなると、やたら恐いと言う新事実発覚
の母に聞いたところ、どうやら自分の身長が伸びない事から、
牛乳の研究に励み、日々努力しているらしい。何とも無謀な微笑ましい努力だ(酷

「じゃ、エド君とアル君の部屋は此処でよろしいですか?」
『あっ!ハイ!ってボク、ベッド要らないのに・・;』
「わざわざ有り難う御座います」
「エド君もアル君も、ずっと此処にいてくれても良いのよー、父さんはどうせ一週間は帰ってこないんだからー」
『でも・・・そんなに御世話かけるなんて出来ないですよ・・明日からは自分たちで宿を探します』
「息子が出来たみたいで嬉しいのよ!どうせこの部屋なんて使わないしー、だからゆっくりしていって頂戴!」
「有り難う御座います!さん!!」
「どういたしまして!って言うかー・・・・・・お母さんって呼んでv」
「『えぇえぇっ!?』」
表情から窺えるように、二人とも、どうやらその呼び方は恥ずかしいと見える。
「フフ・・いつでも良いのよ♪気が向いたら呼んでやってねーvおやすみなさいー」
「『あっ、おやすみなさいー』」

さんが良い人で良かったなー・・」
『そだねー・・何かと気、使ってくれて・・お母さんみたい・・・』
「むふふー・・・・・・・寝よ」
怪しい笑いを零したかと思うと、急に冷めるエド。ママの性格が映ってきているのであろうか;
『おやすみー兄さんー』
「おやすみーアルー」
「うわー!すっごい星ー・・・綺麗だなぁー」
何処からともなく、可愛らしい小さな声が聞こえる。
「・・・・・・?」
隣を見ると、もう既に寝息を立てている弟、アルフォンス。
ベッドから出てガチャン、と窓を開けると、同じようにが身を乗り出して空を眺めていた。
「オリオン座発見ー・・・あっ!エド!!どうしたの?」
の声がしたから・・・」
「あっゴメンね・・五月蠅かった・・?」
「いんや・・別に・・・・・・・・・」
・・少しの間、沈黙。
「なぁ・・」
以外にも先に沈黙を破ったのは、エドの方だった。
「何?」
突然話しかけられて、驚き、ズルッと肘を崩す。
「・・は・・これから東方司令部に行って、国家錬金術師になれたら・・どうするんだ・・?」
「えっ!?・・・う〜ん・・特に何も予定はないな・・・軍ででも働こうかな・・・」
少し困ったような、寂しそうな笑い方をしながら、は言った。
「じゃあさ、オレと・・・オレ達の旅に付き合ってくれねぇ・・か?」
少し戸惑い気味に言うエド。
「私なんかが・・一緒に行って良いの・・?」
が居てくれた方が・・オレも心強いんだよ・・・」
は実力もあるしな、とエド。
「ウン!分かった!私、頑張って最高の機械鎧整備師になれるよう、頑張るよ!」
「いや、別に機械鎧整備師としてついてきてもらうんじゃなくて・・・」
「私、頑張るね!宜しくね!エド!!」
ま、いいか!とエド。心の底から嬉しそうだ。
「じゃあ、また明日な!」
「ウン!おやすみvエド・・」
そう言い残すと、エドは弟を起こさぬよう、パタムと静かに窓を閉め、床についた。

「・・でも良かったなぁ・・エドとアルと一緒に旅出来るなんて・・・」
そう良いながら布団を敷く
「・・・・・服着替えよ。なんか・・・寝間着で居ちゃ駄目なような気がして仕方ないし・・」
変な胸騒ぎがする様だ。なかなか寝付けず、私服に着替える。
クローゼットを開けると、同じような服がキチンとしまってある。
「・・母さんの趣味に付き合うのも・・大変だな・・でも母さん・・私のためにわざわざ左袖だけ長くしてくれてるんだよねぇ・・」
母の優しさを再確認しながらベッドに座り込む。
「・・変な・・変な感じ・・・嫌な予感がする・・」
先程から感じていた嫌な予感に少し戸惑い、少々身構える
は誰にも侮れない第六感の強さがある。
ヒュウ
閉じているはずの窓が開き風が舞う。
「何・・何で窓開いて・・!?」
風でカーテンが舞っていて見えなかったが、人影が見える。
それも完全に気配がない・・・よほどの実力者と見た。
「貴方は・・・誰・・、何しに来たの・・?」
「こんばんは、お嬢さん。ちょっとさらわれてくれないかな?」
「は・・?」
瞬間、二人の姿は、星の光が舞う、明るい闇に消え去る。
開いたままの窓は、風でガタガタと鳴り、カーテンがフワフワと舞った。


の居なくなった部屋には、ベッドの上に
ポツン、といつもの帽子だけが残されていた・・・
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〜反省会〜
姫空「第一幕完結!」
エド「なんだよ第一幕って!?」
アル「一区切りって事じゃないの??」
姫空「さすがはアルフォンス君!ただ伊達にでかいだけじゃない!!」
アル「いやぁ・・それほどでも〜って言うわけ無いでしょっ!!!(怒」
姫空「あーるがおっこったー♪(あのなつかしのメロディで」
エド「ってか全然区切りがついていない上に、中途半端なんスけど・・・」
アル「・・・兄さん、めるならとっくに逃げちゃったよ・・・・」
エド「・・・畜生・・・」
アル「じゃあ!また続編も引き続き宜しくお願いします!」
エド「感想とかくれたら嬉しい!とか言ってたな。」
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