◆・・・2章:海の見える町

少佐、娘さんは捕まりましたか?」
焔の錬金術師、ロイ・マスタング大佐がの父に言う。
「えぇ!生きのいいのが産地直送で!!」
笑顔で答える少佐。
さっきまでぷーっと膨れていただが、
ロイ大佐の前まで来ると、もう後戻りはできないだろう、と思ったのだろう、
もう普段通りの可愛らしい顔に戻っていた。どうやら腹をくくったようだ。
「初めまして、です。宜しくお願いします!」
「ロイ・マスタングだ。宜しく。」
って言うんだ!可愛いだろー!自慢の娘だ!!」
の父、少佐は嬉しそうに言った。
「えぇ。貴方の娘とは思えないほど可愛らしくて心底驚きましたよ。」
本当に目を丸くして大袈裟なリアクション。を見つめるロイ大佐。
「いつも父が御世話になっておりますっ・・・」
が恥ずかしそうにペコリと頭を下げた。
「なーに固まってんだよ!!じゃっ!父さんはこれから出勤だからー・・・ロイ大佐!宜しく頼みますよー」
スチャっと手を額に掲げて敬礼し、少佐は立ち去ろうとした。
「ロイ・マスタング・・・無事、娘さんを中央まで送り届けます」
ロイ大佐が半ば呆れて言う。
「えっ!?父さん出勤って・・・・・!?」
「あぁ!お前はロイ大佐に中央(セントラル)まで連れて行ってもらえ!オレは東部で仕事なんだよ!じゃあな!」
そう言うと物凄いスピードで去りゆく少佐・・・もといの父。
「えぇ!?聞いてないよー・・・って行っちゃった・・・;」
がガクッと肩を落とす。
「まぁ、君、そんなにガックリしないで・・・私と一緒じゃ不満か?」
「その通りです、大佐。大佐と同じ車に乗っていては彼女の身が心配です。」
ロイ大佐の後ろにいた、ホークアイ中尉が言う。
「私はリザ・ホークアイよ。リザでいいわ。」
です。」
微笑みながら、握手を交わす。
「中尉・・・君は私を何と思っているのかね?」
後ろで青いオーラを出しながらロイ大佐が言う。
「ロイ・マスタング大佐だと。」
ホークアイ中尉が即答する。
「・・・・まぁ、とりあえず出発するか。君、こんな車で悪いが乗ってくれたまえ」
「そんなっ!滅相も御座いません!!乗せてもらえるだけで有り難いと言うのに・・・で、中央まではどのくらいかかるのですか??」
彼女の申し訳なさそうな顔にホークアイ中尉もロイ大佐も窓から顔を出した車の運転手さんだって胸キュンだ。
「中央には約24時間程で着くぞ」
「にっにじゅうよっ・・・!?」
えらく長いなぁ・・と少々ビビる。
「大佐、意地悪はやめて下さい。14時間程ですよ、ちゃん。」
「そっそうですか!宜しくお願いします!!」
・・・いそいそと車に乗り込む。
まだ見たこともない、想像もつかない中央に期待に胸を膨らませていた。
と言うか、はこの海の見える町から外へ出たことがなかった。いわゆるただの
世間知らずなのだった。
現時刻午後3時、の家出発。

「ふーん・・・で、どうせ行っても学校の勉強なんて授業聞かなくても分かるから休んでるわけだ」
「ハイーもう14なんで行かないとやばいんですが・・・家で母に錬金術習ってる方が勉強になるので」
あれから6時間、夕食もすませて(と言うかの母が御弁当を運転手さんの分も、ちゃんと4人分作ってくれてた
会話が弾んでいた。
「ふぁー・・・」
が小さくあくびをする。月の光と星の光しかない綺麗な空が広がる。
「もうそろそろ9時だし。寝たらどうだ?明日も早いぞー」
「そうさせて頂きますー」
カチッと頭に被っていた帽子のフックを外すと大きな布になった。
バサバサと勢いよく進む車の風に合わせて布が大きく揺れる。
「ほぅ、便利だな。そう言えばその服と言い、その布と言い、変わった衣装だな?」
「民族衣装?」
「あっ、これは母の趣味ですv」
どんな趣味!?と心の中で突っ込むホークアイ中尉。
「ほー・・・石みたいなのが付いてるな。」
先程まで帽子の真ん中辺りに付いていた、あのの部屋の窓から見える海のような
透き通ったエメラルド色をした石を指さした。
「コレはですね空気中に水分がある限り、その水分を増幅させる事のできるのです!いわゆるロイ大佐の発火布みたいなモノですよ」
「ほーう」
「凄いわね」
「でわ!私は先に寝かせて頂きまーす!おやすみなさーい!」
布を被ってが言う。
「「おやすみなさい。」」
「ぐー・・・すー・・・」
「寝るの早っ!早すぎではないか!!?」
「珍しく大佐と意見が合いましたね。」
の○太君もビックリの寝付きの早さに大佐も中尉も驚きだった。
「いやーそれにしてもこんな可愛い子がねぇー・・・可愛いなー」
「寝ているときに手出したら撃ちますよ、大佐。」
デレデレしてて、思いっきり怪しいるロイ大佐に注意するホークアイ中尉。起きてる時なら良いのだろうか?と言う
大佐の野望は後から付け足された、起きててもダメです。との言葉で月夜の空へと打ち消されるのであった。

・・・それから8時間、午前5時。
ぶっ通しで車を走らせていた所、どうやら中央の入り口辺りまで来たようだ。
「はぅぁー・・おはよう御座いますー」
「おはよう、ちゃん。よく眠れた?」
「そりゃぁ、もうばっちしですー・・今日は学校行けそうですー」
寝ぼけて家に居るとでも思い込んでいるようだ。
「今、大佐は先に行って用意してるみたいだから、私達もそろそろ行きましょう。」
「あー・・・うえっ!?おおおおっはははははいっ!!おはよう御座います!!」
どうやらやっと目が覚めたらしい。ホークアイ中尉もの謎の反応を見て少々微笑んでいる。
「じゃあ行きましょうか、中央へ」
「ハイッ!!」
被っていた布を頭に被せて、カチッとフックで止めて帽子の形にした。

「此処が中央だ」
先に来ていたロイ大佐が言う。
此処が・・・中央・・・・・・・
その予想と全く違う形をした建物に驚きを隠せない
口をぽかーんと開けたまま目を丸くさせて突っ立っている姿がなんとも可愛らしい。
その場に居る、軍の護衛さんまでもがその姿に胸キュン(再度
君、今日は大総統閣下も試験を見学に来るそうだ。こんな事は鋼の以来だな。」
「鋼・・・??って鋼の錬金術師さんですか?」
「ああ!知ってるのか、鋼のは12歳で試験を受けたからなー」
「一度会ってみたいですよー・・・と、言うか・・・」
試験が目の前まで迫ってくると、行くだけ行って適当にやるかー、と言う考えはもはや消え失せていた。
残ったのは極度の緊張。
「と、言うかなんなんだ?」
「・・・・・・・何すれば良いか検討もつきません」
「・・・・・・・自分の得意技でもやったらどうだ?何か得意な錬金術の系術があるだろう?」
うーん、と下を向き考える素振りを見せる。突然何かひらめいたように顔を上げた。
「頑張ってみます!!」
「おお!その意気だ。じゃあ試験会場へ」
「行って参ります!」
そう言うと、足早に中央へ入っていく
その後ろ姿を見守るロイ大佐・・・・。
「・・・・頑張れよ。」
ちゃん、受かるといいですね。」
「ロイ大佐〜リザ中尉〜道が全く分かりませ〜ん」
走って戻ってくるに本当に大丈夫か、と不安の隠せない大佐と中尉なのでした。
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〜反省会〜
姫空「ギャグ・・・」
エド「微・・・・・」
姫空「次回からは頑張るよ!!」
エド「次回からは頑張れよ!!」

感想とか苦情とかもらえると馬鹿みたいに喜んだりします。(謎
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