◆・・・橙色の放課後

今より、少し昔で、でも遠い昔じゃなくて・・・・・・



此処は有能な錬金術師が通う、錬金術師学校。
その大半が、国家錬金術を志し、日夜、勉強に明け暮れる。
いわば錬金術馬鹿が集う学校だ。

・・・言っちゃ悪いのデスガ、私は始めから、国家錬金術師になる気なんか
ミクロの粒子の粒程も無い。
・・・たまたま、公園で友達に錬金術を披露していたらスカウトされたってワケ。
断っても良かったんだけど・・何せ
制服が可愛いモノで
そして
授業料がタダなモノで
もう国家錬金術師になる事は、約束されたも同然らしいので、即、”軍の力になれる”と言う事を考えたら、
学校側から金を出しても良い!と言うことらしい・・じゃあ出せよ(酷
まぁ、全然行く気も無いから、授業中は寝てるし(だって全部知ってる事ばっかりやってるし
・・・・・何せ優秀なモンで、先生から怒られたことは今まで一度も無いしねー・・・
休み時間も話さないし(大体、好きな人の話か、勉強の話しかしてないじゃん
友達は腐るほど居て、でも本当にこちらから信頼できる相棒はほんの一握りしか居なくて・・・
話しかけてくる人に、適当に返事返して、寝るだけで一日の授業が終わる毎日・・・。

・・・あの子が来るまでは・・・



「あー眠い・・ダルい・・。ブルネイ・・ブルネイだー!!ブルネイ・ダルイサ!ラム!!
「ブルネイ・ダルサラームだよ!それにちゃん授業中ずっと寝てるクセにぃー、ラムって・・羊?」
隣の席の女の子がクスクス笑いながら話しかけてくる。・・独り言なのに、何で返事して尚も返信するのだ!?
まったく・・よく分からない子ばかりだ・・
・・・・・・・・一番よく分からないのは自分だけど・・・(反省
「今日はー、新しいお友達を紹介するー。」
担任の先生が声を張り上げて、新しいお友達を紹介する。
「ハイ、てーんにゅーうせーい。ドンドン、パフパフ、キャーキャー、可愛い女子がええぞなもしー。」
、残念だな、男の子だ。」
「もぅ、ちゃーんっ」
みんなが笑いながら口々に言う。先生まで・・
「えっ!?声出てた!?心の中で言ったつもりだったんだけどなー・・もしや!?皆様超能力者?!」
超能力者って言うか、ちゃんが勝手に言ってるんじゃん!と言いながら爆笑。何が楽しい・・。
「実は転入生と言うか、二週間だけ、一緒に勉強して下さる、みんなの先輩・・」
は?先輩・・?同じ歳なのに先輩かい!?しかも、して下さる・・って・・何者・・?
「国家錬金術師の、エドワード・エルリック君だ。」
ザワザワと教室中がざわめく。国家錬金術師だからって・・同じ歳の人間なのに、何故そこまで態度が違う!?
「どうもー、二週間だけ御世話になるエドワード・エルリックです。宜しく。」
「エドワード君は、忙しい中、二週間だけみんなと一緒に勉強してくれるぞー!みんな、先輩の話、よく聞けよー」
「先輩・・って・・そんなたいしたモンじゃ無いですし・・普通のガキとして扱ってやって下さい。」
照れくさそうにエドワードが言った。
「ねぇねぇ・・あの子・・エドワード君、すっごく可愛くない!?」
「・・・・・趣味じゃない。」
あー・・私はもっと、こう・・凛々しくて、頼り甲斐があって、それでいて可愛くて格好いい、包容力のあるetc...
そんな事を考えながらボーっとしてたら、黒板の前のエドワードと目が合う。
一瞬、目が合ったかと思うと、エドワードはパッ、とすぐに目を背けた。
ガン飛ばしてんじゃねーぞ(恐
「じゃあ、エドワード君は、の隣で・・宜しいですか・・?
私かい!?私なのかい!?しかも微妙に敬語使ってんじゃねーよ!先公!しっかりしてくれ!
「あー・・何処でも良いっスよー」
何処でも良いのかい!?じゃあ私の隣はやめてくれー・・・・
ー!手挙げてやれー!!」
「ほぃー・・・・私は此処ですよー・・・」
「良いなぁー・・ちゃん・・・。」
「ナニガイイコトナドアルモノカ」
「えー!?羨ましいよー!!」
そうこうしている内に、エドワードが隣にやって来る。
「よろしくな、・・・・さん。」
で良いよ。」
”さん”なんて付けようとした男の子、エドワードが初めてだよ・・・まったく・・。
非常識に見えて、常識がなかなか分かってらっしゃる。



エドワードが来る、最後の登校日・・。私のエドワードへの思いは、少しずつ変わってきてた。
運動神経抜群で、機械鎧でも頑張って半ズボン履いて、体育してる姿とか、
授業中居眠りしてる姿とか、
それでも、テストが満点の所とか、
そして・・・私が一番惹かれたのは・・・
普段と、実験・実技の時のギャップ。
普段の馬鹿そうなエドワードからは考えられない程の、真剣な顔で実技に挑むとこ・・・
・・・・・可愛いところ・・とか・・。
・・・最初は全然好みじゃなかったし、別に好きとかそういうのじゃなくて・・
・・・・・その言葉とか、仕草とか・・言動全般に惹かれてる・・・
・・・なんか・・口では言えないような感じ・・こういう気持ちを・・なんて言うんだろう・・・。
・・・萌え?(違うと思う。

今日は私とエドワードが、たまたま日直で、最後に学級日誌を書かなきゃいけなかった。
私は書く気が全く無かったんだけど、エドワードに任せっきりじゃ悪いなぁ・・と思って、自分の分はすぐ終わらせた。
「じゃ、私帰るねー?頑張れ!少年」
足早に家路に着こうとカバンを手に持ち立ち上がる。
が、制服の裾をエドワードに掴まれていた。
「・・・何か・・?」
「・・オレが終わるまで・・待っててくんねぇか?」
・・・なんで私が・・・まぁ良いか、別にそれといってする事が有るわけでもないし、
家帰っても一人暮らしだし・・誰もいないから迷惑もかからないし・・・
窓の外からは、街路樹の並ぶ、コンクリートのメルヘンチックな道。
この道全部が、この学校の敷地内だと言うのだから驚きだ。夕日が遠いビルからひょっこり顔を出していた。
もう夕方だと言うことを知らせたいように、熱い橙の日差しは、容赦なく教室内を照らす。
「・・・なぁ・・」
「・・・私・・?」
以外に誰が居るんだよ、とエドワード。ごもっとも。
「何・・?日誌書けた・・?」
「まだ」
・・一体何なんだ・・話しかけられて、嫌な気はしないけどさ!
むしろ嬉しいけど・・・・、って早く書けよ!
「なぁ」
「何?」
「・・・・・さぁ・・」
何!?何!?語りモード炸裂・・?
「・・オレの事、まだ呼んだこと無い。」
・・・正直、彼の意味不明な意味深発言には正直戸惑った・・
「エド」
「おぉ!?」
「何ビックリしてんの?自分が呼べって言ったんじゃ・・・」
照れくさそうに俯いて口ごもる。何が言いたい
「・・・は・・オレの事、特別扱いしないし、特別な目で見たりしなくて・・さ・・」
「うん?」
「運動神経も抜群で、普段はずっと寝てんのに、実技の時は凄く真剣に取り組んでて・・・」
「はい?」
「正直、顔とか、姿とか、仕草とか・・全部愛くるしい・・って思いようになってた・・・」
「・・・」
「・・オレがこんな事、望んじゃいけないって分かってる・・でも、ずっと一緒に居たい。」
一瞬夢かと思った。蜃気楼?白昼夢??いや、でも・・夢じゃない。
「好きだ」
「私も。」
「へ!?」
「へ??」
まさか・・まさかエドが私のこと好きだとは、全く気づいて無かった・・ケド。
自分の気持ちに嘘はいかんだろう、と思い。本心を述べただけなのに・・何故目を丸くする?
「・・まさか・・が良い返事してくれるとは・・思ってなかった・・から・・」
「何故っ!?」
「えっ?だって・・・・オレの事、避けてたじゃん・・・」
・・・可愛い奴め・・・ってかこんなにも惚れまくっちゃってる自分が居たなんて・・
正直、エドが私に言ってくれなかったら・・・今頃凄く後悔してたと思う・・
「それは勘違いなんじゃない?・・・・、私は、エドよりもっと凄いよ」
「へ・・?」
「エドのこと、世界中の誰よりも愛してるからね」
「・・・マジ?」
「・・・たぶん」
たぶんって何だー!!とうなだれるエド。
「・・でも、オレ明日からまた・・・」
「私、決めたよ。エドについて行く。」


_____それから少し経って・・・

「なぁ、は何でオレの事好きになったわけ?」
「は・・?」
「何をするのにも一生懸命な所・・・・かな?・・・ってか、エドの告白のセリフ、そのまんま返す!」
「うっわー・・マジハズカシ・・・/////」
『えぇ!?兄さん、何言ったのー??』
それから少し年月も経って、エドには弟が居ることを知って、
私は、エドとアルの旅に御一緒させてもらってる。
・・私は、エドとずっと一緒にいるだけで幸せなんだけど・・・エドは賢者の石を探すという
大きな目標を持ってる。
『あっ、ボク今日の宿探してくるねー』
気を利かしてか、そうで無いのか・・アルは今日の宿を探しに行ったので、
エドと久しぶりに、二人きりで向き合って話すことになった。
「・・・でもさ・・は本当にオレらなんかと一緒に旅してて良いのか・・?」
私が学校をやめて、エドとアルの旅に付き合っている事を、ずいぶん気にしているようだ。
「私はエドと居られたら幸せなんだからv・・それに全部話してもらってて、ほっとけるわけ無いでしょ!」
エドとアルの過去を知って・・私も賢者の石を探すのを、手伝えたらなぁ・・と思った。実際は足手まといだけどね。
「・・オレも・・が居るから・・これからも頑張っていこうと思う。」
照れくさそうにエドが言う。
「それはどうもvあっ・・私も、目標、見つけた。」
「何だよ?言ってみ??」
「エドとずっと一緒に居られること。」
「・・・その目標、そのまんま返す。」





その目標は、いままでも、これからもずっと・・・叶い続ける目標・・・
三人が旅を続けていく・・・・今より、少し昔で、でも遠い昔じゃなくて・・まだぎこちない頃の話・・・

...fin...

〜反省会
姫「微糖」
エ「ホント微」
ア「ボクのドリームも書いて欲しい・・・」
姫「一生無理かも・・・ってかウィンリィちゃんとくっつけ」
エ「そうそう♪オレがとくっつくから、アルは機械オタクとな!」
ア「酷い!兄さんの馬鹿ー!!(泣」
姫「いいじゃん・・ウィンリィちゃんとくっつきなよ」
ア「誰も分かってくれないんだ!ワー!!!(号泣」
...終われ
SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO